演目は、「Stylish(仮)」という。「(仮)」までが題名だ。
本当に「仮」の題名、という意味ではなく、
あえて「(仮)」をつけることに意味があったようだ。
ストーリーの中にもあったけど「(仮)」とか「(笑)」とか、
そういうちょっとした表現がセリフの中にあったり、
戦争や韓国人が描かれていたり、
英国人女性殺人・死体遺棄事件が出てきたり、原発事故もあった。
いろんな事件や世情が混ざり合って、混沌とした中に、
同じセリフやリズムが繰り返される。
ただ、全く同じものを繰り返すこともあれば、
シチュエーションや言語が違うとかで、すこしずつ変わっていく。
なんだか、この間見た少年王者館の手法にちょっと似てる。
それに、言葉を一定のリズムで、ぐるぐる動きながら、
役者さんたちが次々にいいあっていく、というのがあったのだけど、
それを見ていて、何かに似ている・・・とずっと思っていたら、
見終わったときにふと思い出した。”わが星“だ。
あの独特のセリフ回しと同じようなやり方だった。
見終わったときはなんだか頭がごしゃごしゃしていたけれど、
なんとなく怖かったなぁ・・・と思った。
いろいろな事件がリアルに登場したのがなんとなく怖かったのかも。
個人的にあの殺人事件に対しての嫌悪感が強かったせいもあるかな。
なんとなくいろんな事件をフラッシュバックで次々見せて、
現代社会(?)をぼんやり際立たせる、みたいなカンジかなぁ。
でも、ギターの生演奏があったり、歌があったり、
いろいろ楽しいシーンもあったし、面白かった。
一つのシーンでも、とある役柄をいろんな役者さんが
コロコロ変わってセリフを喋っていったりしてさ、
結構面白い手法がたくさん使われていたような気がする。
新しいことに挑戦したようなカンジはしたけれど、
今回のとはまた違う、太陽族の正統派芝居も見たいなぁと思った。
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