開場して、ロビーに入ってみると、結構たくさんの人で賑わっている。
ロビーの一角にある松岡くんのグッズ売り場では長蛇の列が!
・・・すごいなぁ、ファンってのは。
ひっそり鴻上さんを探してみると、いらっしゃった!
握手している人もいたのだけど、ちょっと躊躇して、できず。。。
『深呼吸する惑星』の台本を買って、客席に行ったのだった。
客席に行ってみると、前から5列目の上手側。うわ、めっちゃ近い!
花道の壁には、ライブハウスのようなチラシがたくさん貼られていて、
私のいる席あたりは、めっちゃライブハウスの雰囲気がするね。
ま、音楽劇だし、ブルーハーツだし!これは楽しめそうだ。
『リンダリンダ』の初演のときも、行きたかったんだけど行きそびれた。
鴻上さんもブルーハーツも好きだったから、行きたかったんだけどねー。
今回、やっと再演してくれて、念願の『リンダリンダ』を観ることができる!
ストーリーは、ボーカルを引きぬかれたとあるロックバンドが、
福島原発20km圏内に残されている牛さんを開放しようするストーリー。
ロック⇒反抗⇒隔離されている牛の開放、だと思い込んだリーダーが
自分勝手に突き進んでいくんだけど、
コレに巻き込まれていくメンバーやマネージャーや、いろんな人たち。
みんな、自分が生きていくために、今より前に進むために、
何かを動かそう、何かを変えよう、何かを始めようとしている。
夢だったり、恋だったり、結婚だったり、やり直すことだったり。
そんなみんなの”一歩”をこの”牛さんの開放”につなげていくのだ。
イマドキな原発問題も、震災復興の問題も、
かつての過激派の問題も、警察内部や、いじめの問題ですら、
説教臭くなく、といってキツすぎることもなく、いろいろ絡みあわせながら、
みんなリアルな”今”として描いていくさまは、さすが鴻上さんだなと感心。
どっかヨソの話のようなこんな問題も、実は結構近いんだな、と実感した。
さらに、こんな複雑な現実をブルーハーツでつなげていくからすごい!
ブルーハーツって、確かに反社会的な歌も多いとは思っていたけど、
芝居の内容とリンクした反社会的な歌ばかりを使うわけじゃなく、
愛の歌も含めた、いろんなタイプの歌を使っていたのがすごかった。
キスして欲しいとか、終わらない歌とか、名曲も結構使っていたしね!
カーテンコールの後、松岡くんが言った言葉が印象的だった。
“事件を起こしたメンバーたちの抱えている問題は、
この事件が終わっても何も解決していない。
ストーリーも、事件以後のメンバーたちを描いたシーンもない。”
そうだ、そうなんだよねー。事件のおかげで何かが変わったわけじゃない。
きっと、事件とは別に、またそれぞれが悩みながら進むしかない。
結局は、事件で何かが変わることなんてなくて、自分がやるしかないのだ。
事件を起こしてなかったとしても、特にそれは変わってないのかもしれない。
だけど、見ている私たちは信じたいんだよなー。
きっと、何かが動いているんだと。何かがきっと変わっているんだと。
きっと、みんな、前に進めているんだと。そう信じれる何かがあったと思う。
カーテンコール後は、客席もみんな含めて”リンダリンダ”を熱唱!
めっちゃノリノリでめっちゃ楽しかったー!
もちろん帰りは、ブルーハーツの曲を聞きながら家に帰ったわ。
はー、楽しかった。あー、見れるならもう一回観たいけど、
公演予定を見たら、あとは昼の公演のみだった・・・ああ、コレは無理。
DVDになったらいいなぁ。初演はDVDになってるしなー。
ならないかな、DVD。
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