いつものごとく、文楽仲間のA嬢が取ってくれたチケットで客席に行くと、
なんと前から2列めの真ん中!ちかっ!ちかっ!ちかっ!
舞台が始まると、ほんと近い・・・字幕みるのに首痛い・・・。
太夫さんの声や三味線の音が若干後ろから聞こえるぜ・・・。
こんだけ近い文楽は、もちろん初めて!今回は、ガッツリ人形を見よう。
今まで遠くから見ても、動きが細かいなぁ、繊細だなぁと思っていたけど
近くで見ても全然変わらず、首の動き、目の動きなんかがよくわかる。
・・・うわ、ちゃんと目の開閉してたんだ!とかね( ̄ー ̄)ニヤリッ
よく見ると、手の先もすごく細かいのよね!
最初っからお初&徳兵衛は恋人同士なので、
久しぶりに会った二人は、見つめ合うし!手を取り合うし!
“ちょっと痩せたんじゃないか”といってお初の手を取る徳兵衛が!
優しく手をさする徳兵衛のしぐさがもう~(≧∇≦)
きゅんきゅんするじゃねぇか。
徳兵衛とお初が見つめ合う、高低差ってのかね・・・。あれがいいね。
徳兵衛は若干下を見て、お初は下から上を見る・・・これがいいのよ。
近松の心中物といえば、もう一つは「心中天網島」。
こっちは結構前に文楽で見たんだけど、結構暴走男子だったよね。
嫁子がいるのに遊女にいれあげて、一緒に心中するんだもの。
だけど、「曽根崎心中」は本当に純愛物語なんだよねー。
相思相愛なのに、違う人との縁談を無理やり進められたり、
友達に騙されてお金を取られたりして、もう、ふんだり蹴ったり。
結局はどうにもこうにもならなくなって、心中していくのだけど、
その流れがすごくリアルで、苦しいのだ。
二人が心中を決意する天満屋の段なんかにいたっては、
徳兵衛を縁側の下に隠して、その縁側に座るお初が、
お初の足と、徳兵衛の首とで思いを告げ合うシーンがあるのだけど、
もう、これなんて異様にエロティックなのよ!めっちゃエロい。
ガッツリ濡れ場なんてものよりも、はるかにエロいね、これ。
いやー、すげーよ、近松・・・。
天満屋を抜け出すさまも、ものすごく芸が細かくて、めっちゃリアル。
戸の音を立てないように、火打石の音に合わせて扉を開く、とかさ。
死んでいく時も、帯を小刀で裂いたり、ちょっと手を切っちゃったり。
もう、動きの一つ一つがすごく細かくて、めっちゃキレイなのだ。
徳兵衛を勘十郎さんが、お初を簑助さんがやっていたのだけど、
道行のシーンで二人が歩いて行く時、
徳兵衛のすくっと立った立ち姿なんて、めっちゃカッコ良かった。
・・・十二頭身ぐらいあるぜ、徳兵衛( ̄ー ̄)ニヤリッ
いやー、やっぱり名作と言われるだけあるわ~、曽根崎心中。
文楽終わりは、一緒に見に行ったA嬢と、
今回はじめて文楽にさそった、Iさんと一緒に、イタ飯屋さんへ。
夏休みの文楽は1公演も短いから、ちょっと楽だね。
いろいろ飲んで、食べて、しゃべって、22:30頃に解散した。
次の秋興行は、通し狂言の仮名手本忠臣蔵だそうだ。
・・・おお、コレも異様な名作。コレも初めてだわ。
曽根崎のあとに、忠臣蔵って・・・名作続きやねぇ~。楽しみ!
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