私はあまり記憶にないけど、私達が小さい時はよく着てたらしい。
正月に着物来て、あんたら抱えて立木山にいったとか、
この着物は卒業式に着ていった、とか、いろいろ言ってた。
着物の柄も見てみると、結構可愛い柄が多くて、色もキレイ。
嫁入り道具の着物だから、そんなに安物でもないしねー。
着てた着物は、シミがついてるものもたくさんあるけど、
一度も着てない着物も何着かあった。しつけ糸がついたままのやつ。
考えてみたら、私は着物を一着も持ってないわけで。
それなら、お母ちゃんの着物、私ほしい!って主張してみた。
・・・だけど、お母ちゃんって、昔はめっちゃ細かったらしいのだ。
# 今のまるっこい体型からは想像できんのだが・・・(^_^;)
胃が弱いので、夏になるとガリガリになってたらしい。
そのせいもあって、着物の幅をめっちゃ詰めて、細く作られてて、
私には細すぎて着れないんだよねー・・・このままだと。
でも、着物の反物って、幅を切ったりしないので、
脇にキレイに織り込んで縫われてるから、仕立て直しはできるらしい。
仕立て直しさえすれば、私でも着られるんじゃないか、ってことになった。
ちょうど、大学のS先輩が和裁士だから、メールで聞いてみると、
相談に乗ってくれることになった。
そこで、今日の仕事終わりにご飯でも行こうということになった。
生地がどれくらい詰められてるか写真に撮ってきてね、とか、
前幅とか図ってきてね、とか、先輩から言われていたのだけど、
直接見てもらったほうが絶対早そうなので、
実家から、2枚の着物を持って帰ってきたのだった。
仕事終わりに先輩と合流して、個室のある居酒屋さんに入った。
そして、早速着物を見てもらった。
1度も着てないピンクの単衣と、数回着たらしい水色の袷を持ってきた。
先輩がサクサクと着物を図っていく。
ピンクの単衣は、反物の幅自体が普通よりも細めらしい。
でも、水色の袷も含めて、標準的な幅に戻すことはできるらしい。
先輩にやってほしいと頼んでみると、幅を戻すぐらいなら、
だいたい13,000円ぐらいでやってあげるよ、といってくれた!
でも、問題は、丈だった。
お母ちゃんの身長は、145センチぐらい。私は158センチ。
昔の人は、着物を作るときに、幅は切らずに余らせて縫ったけど、
丈は、身長ピッタリに裁断していたらしい。
たくさん生地を余らせて、あまりギレを他に使えるようにするためらしい。
お母ちゃんの着物も例に漏れず、丈の余裕はほとんどなかった。
お母ちゃんの身長に合わせて作られている着物なので、
お母ちゃんよりも身長が10センチちょっと高い私が着ると、
おはしょりが短くなりすぎるらしいのだ。
かなり短いおはしょりしかできないらしくて、テクニックがいるらしい。
キレイに着れそうにないなら、仕立直ししてもムダになるしね。
むむー・・・。幅じゃなく、問題は丈だったか・・・。
とりあえず、実家には、他にも着物がまだまだあったので、
先輩に直接見て欲しくて、今度、うちの実家まで来てもらうことにした。
実家で見てもらえたら、お母ちゃんと直接話すこともできるし、
仕立直ししたほうがいいのか、どうか、相談してくれるだろう。
あー、お母ちゃんの着物着たいなぁ。なんとかならんかなぁ。
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