観に行ったのは、『落語物語』。
『落語物語』
レディスディだから、めっちゃ混んでるかも、と思って、
ネットでチケットを予約したのだけど、全然混んでない。
映画館に行ってみても、ロビーすらガラガラだった。
・・・わざわざネットで予約しなくてもまったく問題なかったかも。
なんばパークスシネマでの上映は4/29には終わっちゃうし、
話題の映画!とかでもなかったからかもしれないけど。
予約した席は、B8という、前から2列目のど真ん中。
しかも、私の前の席は車いすスペースなので椅子がない。
・・・実質、一番前のど真ん中であります。
ポップコーンとオレンジジュースを買って、座席に座る。
ブルーレイ上映だったからか、予告も全くなく、アナウンスもなく、
時間がきたら突然始まった。
ストーリーは、落語家に弟子入りした青年が、
内弟子修業をしながら、落語の世界に入っていく話。
落語家を描いたドラマといえば、”ちりとてちん”だけど、
こっちは、落語家の生活がよりリアルに描かれていた。
特に、楽屋の風景や、寄席の裏側、落語協会の会議とかね。
きっと監督の落語家さんが普段見ている景色なんだろう。
だけど、女性噺家さんの不倫だったり、
おかみさんのお父さんが血吐いて倒れたり、
飲み屋街で飲み歩いてチンピラに殺されたり、
なんだか、すごく、ストーリーが薄い・・・。
リアルな部分はすごくリアルなのに、
それ以外のドラマはすごく薄い・・・。
いろんな人や事柄を書きすぎて、薄まりすぎた感があるなぁ。
弟子入りした青年の修行だけを描くんじゃなく、
落語のいろんな世界を見せたかったんだろう。
恋愛も、修行も、悩みもそうだし、
リアルな会議や、楽屋裏も。
それぞれのシーンを川柳で〆て終わるのだけど、
そのせいか、なんだかぶつ切りな感じを受けたのも否めない。
ま、師匠夫婦をやってたピエール瀧・田畑智子と、
弟子入りした青年をやってた柳家わさびはすごくよかった。
このあたりをもっと軸にして、しっかり芯を通してほしかったなあ。
リアルとそうじゃないところの間がほとんどつながってなくて、
楽屋裏とか寄席とか、落語協会の会議とかはすごくリアルなのに、
ピエール瀧・田畑智子がそのリアルな世界に全然からまないんだもの。
からむのは、弟子として修行している青年が楽屋裏や寄席で働くだけ。
働いているシーンはさすが本物、すごくリアルだったんだけど、
その動作をどうやって覚えていったのかとか、そういう背景が全然ない。
それに、師匠夫婦がすごくいい感じで、また違うドラマだったので、
師匠夫婦と弟子との生活が、別世界の話、という感じがした。
ま、見終わったときはほっこりしたし、悪い感じはしなかったのだけど、
はー、見終わった―、という感じがしなかったので、惜しかったなぁ。
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