観たのは、この公演。
イキウメ 2011春公演
『散歩する侵略者』
イキウメって、どんな劇団かが書かれていたのを読むと、
SF的な話が多い、と書いてあった。
・・・なるほろ。だから、侵略者、になるわけね。
舞台のセットはいろんなセットがごちゃごちゃ置かれているのだけど、
そのすべてがグレーで統一されていて、すごく無機質な感じ。
いろんな場面のセットが、一緒くたにおいてあるのに、
別に仕切りがあるわけではないのだけど、場面が変われば、
その場面のセットに見えてくるのがすごく不思議だった。
ストーリーとしては、宇宙人(?)が攻めてくる話なのだけど、
よくある別の生物がやってきて・・・という話じゃない。
宇宙人には、実態がなくて、地球人(?)の体に入り込むのだ。
幽霊が憑依したような感じで。
そしてその人の体を借りて、ひたすら散歩する。
散歩して、人々と会話して、人間の”概念”を覚えていく。
・・・覚えていく、というよりは、奪っていく。
宇宙人というからには、地球上の生物と同じとは限らない。
それは、精神や”概念”なんかも同じで。
地球人を調べるために、地球人の”概念”を奪って、
最終的には、地球人を侵略するというのだ。
これがまぁ、なんだかね、怖いのよ。じわじわ怖い。
爆弾とかビームとかがくるなら防ぎようはあるけどさ、
精神的な攻撃だからか、どう戦えばいいかわからないよね。
どうやって考えつくんだろうなぁ・・・。すごい発想力だ。
東京っぽい芝居って、救えない話が多いカンジがするのだけど、
最後も、怖いだけで終わらなくて。救えないだけでもなくて。
ちょっとじんわり来た。うん、よかった。
ものすごく好み!というわけではなかったけれど、
機会があるならまたみたいなぁ、と思った。
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