劇場に行ってみると、受付にはオリザさんが!おお、オリザさんだ!
お客さんもすごく年齢層が高い・・・やっぱ、青年団だからなのかねー。
最近芝居に行くと、一番前が開いてたら、普通に一番前に座ったりする。
だって、せっかく来たし、前に人がいて見にくいってのがもったいないのよ。
舞台は結構ガッツリ組まれたキレイなセットだったんだけど、
一番前の席でも、舞台との距離があったので、見やすそうだったからね。
案の定、すごく良く舞台が見えて、めっちゃ楽しめたわ( ̄ー ̄)ニヤリッ
家族のなかでの自分の役割って、何となくあるんだと思う。
そういう”立ち位置”って、意外に重要なんだろうな。存在意義みたいで。
でも、そういう”立ち位置”って、年とともに変わっていくんだよね。
両親がなくなってから、ずっと、弟妹の面倒を見てきた長女にとって、
その”立ち位置”がなくなっていくような感覚は、どういう感覚なんだろう。
一般的な”親離れ””子離れ”という感覚とはまた違うように見えた。
今まで自分が必要とされてきた場所に、ずっといつづけたいのか、
それとも、何かを壊してまでどこかへいきたいのか・・・本心がわからない。
この長女が、最後にふとみせた寂しい立ち姿が、すごく印象的だった。
昔の恋人があきらめられずにすがりついてくる、
なんとも言えない”魔性の女”っぷりも、なんかすごくドキドキした。
うーん、内田淳子さんは、やっぱりうまいなぁ~好きだわ~。
ふと消えたとしても、なんとなくそれがありえそうな”儚さ”が、よかった。
いろんなしがらみや、一方的な思いや、閉鎖的なややこしさなんかがあって、
最後まで、何かがちゃんと解決するような終わり方でもない。
全てを解決させるようなものもなく、明るい方向へ動いたカンジもしない。
複雑なもやもや感が残る芝居だったけど、それでも面白かった。
考えてみたら、日常ってそうなのかもしれない。
全ての問題が一気に片付くこともあるだろうけど、
何も動かないまま、何もはっきりしないままなことだって、たくさんあるだろう。
みょうにリアルで、だけどドラマティックな環境で、夢みたいなところもあって。
すごく不思議な舞台だった。
舞台が終わってからは、そのまま実家に帰った。
お姉ちゃんたちは、先週中頃ぐらいから新しい家で生活しているらしい。
お姉ちゃんたちがきてから1年ちょっと、ご飯だの洗濯だのなんだのと、
ガラリと生活が変わったみたいだけど、ちょっと元に戻ったらしい。
晩ごはんも、お母ちゃんとお父ちゃんと3人で食べたしね。
なんか、家が静かになったなー。
明日あたり、お姉ちゃんたちの新しい家に遊びに行こうっと。
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