伊丹に着いたら開演1時間前だった。
ちょっと時間があったから、イオンモールでちょっとウロウロしてから、
15:00頃、AI-HALLへ行った。
観に行ったのは、劇団太陽族の『それからの遠い国』だ。
16年前に上演された代表作『ここからは遠い国』の続編らしい。
『ここからは遠い国』という舞台も本も、かなり有名なので知ってるけど、
実は、見たことも読んだこともなかった・・・(;´▽`A“
一回、テレビでやってるのは知ってたけど、見逃しちゃったんだな・・・。
オウム真理教の信者だった青年が、事件後に家に帰ってきたものの、
ガレージのトラックで寝起きしながら、家族と関わっていく物語、だったかな。
軽トラが舞台にデーンとあるのを、舞台写真でも見たことがあった。
劇場に入ると、『ここからは遠い国』と同じく、軽トラがドーンと舞台に!
おお、まさに続編!やっぱり迫力があるなぁ。すげー。
舞台は、あれから16年たった今を描いている。
当時、青年だった主人公義正は、リサイクル業者として細々と生活し、
東日本大震災の被災地から、リサイクルできる廃品を回収して帰ってくる。
その帰路に、教団の人間だという女性が、車に乗せて欲しいといってくる。
霧に包まれた山道の中で、なくなったはずの父親が現れたりして、
現実なのか、夢なのか、不思議な情景が続いて、舞台は転換していく。
義正の妹が、演劇をやっているという設定だからか、
その劇団の公演で、シェイクスピアの”テンペスト”の稽古をしていたり
チェーホフの”ワーニャ伯父さん”なんかのセリフがいっぱい出てくる。
前作では、”三人姉妹”や”ハムレット”がいっぱい出てきてたらしい。
なんか、すごく意外な感じがする。
事件や生活を描いてるのだから、リアルな言葉が多いのかと思っていたのに、
シェイクスピアやチェーホフの言葉を使って、情景をドラマティックに表しつつ、
それでいて、なんだかすごく深層を表してるような、そんな舞台だった。
こういう作り方は、前作とあえて同じにしてあるんだろうか。
イマドキの青年が抱く思いや、かつて世界を変えようとした義正の思い、
現実の生活の中で日々暮らしている長女やおばさんの思い、
いろんな思いがぐちゃぐちゃになって、それぞれが関わって生きていってる。
それぞれの思いに、いいも悪いも、正しいか間違ってるかも、ないんだろう。
舞台を見ながら、私はどの思いに共感してるのかなぁ、と思いながら見てた。
義正みたいに、世界を変えよう、なにかやろうと動く気持ちは、あまりないな。
イマドキの青年みたいに、自分や自分の回りにいる人がよければいい、
と思う気持ちのほうが強い気がする。
でも、あのイマドキの若者って、すごいなぁと思った。
ネットにあふれている情報や知識を利用して、他人を判断していくんだよね。
情報や知識から判断した自分の”独自理論”で、相手を分類していくような。
なんだかすごくリアルで、自分も同じ事をやってるんじゃないかとドキドキした。
相手を知ることは大事かもしれない。相手を判断することも必要かもしれない。
けれど、その判断は、その人に対して誤ってはいないのだろうか。
そして、その判断で、その人を傷つけてはいないんだろうか・・・。
人は人であって、自分ではない。同じ理論や判断で生きていない、んだよね。
共感は必要かもしれないけれど、それは自分勝手な共感ではいけないんだ。
日々、日常は変化していくし、時代は流れていく。
変えたくても変わらないものもあるし、変えたくなくても変わるものもあるんだ。
その流れの中で、日々、生きていくしかないんだなぁ、なんて思った。
芝居が終わってから、イオンモールで買い物して、家に帰った。
今日も久しぶりに、なんか料理がしたくなったので、
家に帰ってから、ゴーヤーチャンプルーと、キムチ豚汁を作った。
やっぱり、野菜をいっぱい食べないとね!なんか風邪が治らないし。
相変わらず、夜になると咳が出るから、さっさと寝てしまおうっと。
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