夕方、荷物を持って森ノ宮へ向かった。
今日は、第三舞台の封印解除&解散公演『深呼吸する惑星』を観に行く。
私が初めて演劇部にはいったころに先輩に教えてもらった第三舞台。
初めて生の第三舞台を観に行けたのは大学1年生、1994年だった。
それからは、必死でチケットを取り続けて、観に行った。
2001年の『ファントム・ペイン』まで見て、そして、10年間の封印。
あれからちょうど10年。私も10歳、年をとった。
私にとっての第三舞台は、若かりし頃の”憧れ”そのものだ。もちろん今でも。
その第三舞台がやっと封印を解いて、公演するのだ。
しかも、この公演を最後に解散するという。
これはなんとしても見に行かなければ・・・!
昔みたいにチケットぴあの店頭に始発から並ぶ、なんてことはしなかったけど、
なんとか先行予約でチケットをゲットすることができた。
今日は、大阪公演の初日だった。
劇場に行くと、あいかわらず、入口近くに鴻上さんがいた。
ロビーには人がいっぱいいて、客席にもたくさんの人がいっぱい。
みんな、10年の封印をじっと待ってた人なんだろうなぁ。
座席は上手寄りの後ろの方だったけれど、
森ノ宮ピロティーホールは横広がりの見やすいホールなので、
それほど見にくいカンジはしなくて、十分楽しめた。
10年ぶりに見た第三舞台の公演は、SFっぽい話だった。
宇宙の星々を征服している地球人と、その星の人達との話。
もちろん、いきなり宇宙人の話がはじまるのではなく、
とあるブログに書かれているストーリーという大枠があるんだけどね。
・・・なんとなく、第三舞台とSFって、意外なカンジがしたのだけど、
考えてみれば、ビー・ヒア・ナウとかもそんな話じゃなかったかな。
あいかわらず、イマドキなネット事情も入れつつ、オサレな話だった。
ストーリーやセリフは、やっぱり鴻上さんらしいかんじがした。
一つ一つのセリフにドキッとしたり、はっとさせられたり、
昔感じたみたいに、言葉に出来ない”感情”をすっとセリフで指摘されたり。
さらには、やっぱり封印解除&解散公演だったからだろう。
セリフの中に、過去の舞台の名言や名シーンが組み込まれていたり、
過去の舞台の振り付けとかをしてくれたり、
恒例のイベント(?)をやってくれたりして、知る人ぞ知るネタが満載だった。
私みたいに、ずっと第三舞台を好きで、ずっと待ってた人たちには、
かなり楽しい舞台だったにちがいない。もちろん私もすごく楽しかった!
役者さんたちも、ずっと第三舞台で演じていた”はまり役”というか、
こういうポジションだよねー、というところをガッツリやってくれて、
遊んでいても、ちゃんと”役”としての筋は通ってて、全然ブレてない。
舞台で遊びすぎて”役”の振り幅を超えちゃってるような芝居があるけど、
第三舞台では、行き過ぎてるようで”幅”は超えてない、という感じがする。
そこは、やっぱり鴻上さんと役者さんたちのすごさなんだろうなぁ、と思う。
それに、高橋一生さんがすごくよかった。
ずっと前から、この人はうまいし安定感あるなぁと思っていたけれど、
第三舞台のあの役者たちに混じって、しかも第三舞台の本公演でも、
あれだけの役柄を、あれだけの安定感で演じれるのはやっぱりすごいや。
彼がしっかりキーパーソンにならなければ、今回の舞台は成り立たないしね。
うん、ほんと、よかった。
舞台後は、たまたま同じ日に観に来ていた、うちの劇団の座長S君と合流。
車で来てるということだったので、実家まで送ってもらうことにした。
# 今日の夜から実家に帰る予定だったので。
座長S君は、第三舞台を生で観るのは今回が初めてだという。
初めてで、最後。そんな人も多いんだろうな。改めて10年の長さを感じた。
帰りの車の中では、ずっと第三舞台の話や舞台談義をかわして、
途中、ラーメン屋さんでラーメンを食べて、実家まで送ってもらった。
ずっと待ってた第三舞台が、とうとう終わっちゃったなぁ。
もう、あのメンバーが揃った舞台を見ることもないんだろう。
劇団M.O.P.の解散公演の時も思ったけれど、
同じ時代を共有して、リアルに舞台を観たことを誇りに思う劇団だよね。
まちがいなく。
また、一つの時代が終わった気がするなあ。
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