この間、なんばジュンク堂へ行って、また本を買った。
1冊は、前から読んでる川上弘美の新作。
川上弘美 『どこから行っても遠い町』
川上弘美は結構前から好きだったので、新作を買ってみた。
で、もう一冊。
芥川賞受賞作ということで、よくメディアに登場していた。
この人、インタビューとかで聞いてて、結構気になってた。
ただ、内容がタイトルから考えても、結構”女”の”黒い”ところがでてそうで、
痛々しそうな話かも・・・とは思ってた。
痛々しそうな話は結構苦手だから。
でも、ふと立ち読みしたときに、すごくびっくりした。
文体がね、すごいんです。
“口語調な文体”、と帯には書いてあったりするけど、それどころじゃない。
なんか、”口語調”だけではすませられない、今までにない文体なのだ。
コレを読んだとき、頭が整理できなくて、流れについていけなかった。
人間って、「、」とか「。」とかで、頭を整理してるんだとわかった。
「、」とか「。」があることで、無意識に頭を整理して理解してるんだって。
でも、思いついたり、考えたり、何かが頭に沸いてくる瞬間って、そうじゃない。
「、」も「。」もちゃんとついてない。
言葉がいきなり切れることだってあるし、
思いつくままどんどん言葉が発展して、完結しないことだってある。
それが”思考”なんだと思う。
そんな頭の中の動きが、そのまま文章になってるような文体なのだ。
はじめは慣れるまで、ちょっと大変だったけど、
なれればなんてことはない。すーっと入っていく。
こんな文体だから、主人公と自分の頭の中が、同じ動きをしているみたいになる。
感情移入というか、感覚が同化していきそうになってすごい。
これはすごい。
でも、内容がね・・・タイトル通り、乳と卵の話なんだな。
まだまだ、半分も読めてないけど、
豊胸手術の話題と、生理(月経)の話がリアルに出てくるのだ。
一体どういう話になるのか、スゴク楽しみ。
この文体自体に、ものスゴークおもしろみがあるから、
劇団の稽古の本読みとかに使いたい!と思ってたりするんだけど、
話が女子的な、すごくリアルな(ある意味グロテスクな)話なので、
劇団員(男子)にはキツイよねー・・・(;^_^A
リアルじゃない箇所が出てくれば、使いたいんだけどね。
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